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「あれ、私ってだまされてる?」〜スカウト詐欺編〜

スカウト詐欺って何?

「あれ、私ってだまされてる?」〜スカウト詐欺編〜

原宿や渋谷などの街角で、
「芸能界に興味ありませんか?」
なんて女の子に声をかけているのを見たことがある人、あるいは実際に声をかけられた経験のある人も、いるのではないでしょうか。

何回も声をかけられたことがある、または、声をかけられているのを見たことがある人なら「ああ、またやってる」「どうせ詐欺でしょ」と気づきますが、上京して来たばかりの人や中学生・高校生などはそうとはわからず、「え、私スカウトされちゃった!」「カワイイってほめられた」なんて舞い上がってしまうかもしれません。

しかし、現実的には、大手の芸能事務所が街角でスカウトすることはめったにありません。
デビューしたての人気女優や俳優がテレビで「街でスカウトされたのをきっかけに芸能界デビューした」などと話しているのをよく見ますが、実際は芸能人の99%以上がスカウトではなく、事務所のオーディションを受けてデビューしているのです。
余談ですが、事務所のオーディションにも詐欺があるので注意が必要です。オーディションに呼んでおいて「おめでとうございます、合格しました!」ということにして、養成所の費用やCD発売費用などとして何十万円も払えと言ってくるパターンがありますから、油断できません。

スカウト詐欺とは、このように街中で「芸能人になりませんか?」「すぐにデビューできますよ」などの言葉でスカウトし、事務所への登録料やレッスン料の名目で金銭を取る詐欺のことです。

それでは、具体的な手口・特徴・スカウト詐欺かな? と思ったときの対処法について説明します。

スカウト詐欺のよくある手口

「あれ、私ってだまされてる?」〜スカウト詐欺編〜

スカウト詐欺は路上でスカウトをし、名刺を渡して「カワイイですね」「かっこいいですね」などとおだて、その場で契約をさせようとするのが一般的です。
名刺を渡されて真面目に話を聞いてしまっているような場合は、「詳しいお話は事務所で」といって事務所について来るように言われます。
事務所について行ってしまうと、契約書にサインするよう言葉巧みにおだてられたりします。
言葉でしつこく誘って来る事務所なら、まだマシなほうです。悪質な事務所だと、部屋に複数の男性スタッフと閉じ込められて暴行を加えられたり、水着や裸の写真を撮られたりして「契約書にサインしないと写真をばらまくぞ」などと脅されたり、性的暴行を加えられて撮影されてそのままAVデビューさせられるなど、考えるだけでも恐ろしい事件が実際に今日もどこかで起きているのです。

さて、スカウト詐欺のからくりはどうなっているのでしょうか。

路上でスカウトをしているような事務所の大半は、テレビ業界などとコネクションのない小さな無名の事務所です。もし登録したとしても、デビューして有名になることは難しいでしょう。

そういった小さな事務所は、街中でスカウトした人から「事務所への登録料」「宣材費・プロフィール制作料」「撮影料」「レッスン費用」などといって高額な費用を取って、それを収入源にしているのです。

風俗業界やAV業界を専門としている悪質事務所は別として、多くの小規模事務所が使う「モデルになれる」という言葉が完全に嘘であるというわけではありません。
よくあるのが、「モデルとして事務所に登録したけれど、仕事が回ってこない」「仕事が回って来たとしても平凡なエキストラの仕事ばかりで、デビューにはほど遠い」といったパターンです。

スカウト詐欺の特徴

自分、あるいは娘や息子さんが「芸能事務所から名刺を渡されたけれど、もしかしたら詐欺?」と心配な人もいるでしょう。スカウト詐欺かどうかを見極めるためのポイントを紹介します。

登録料・プロフィール制作費・CD製作費用などといってお金を払わせようとする

きちんとした芸能事務所であれば、タレントからお金を取るということはありません。デビュー前で仕事もしていない段階でお金を取るというのは明らかにおかしいことです。

契約を即決させようとする

しっかりとした事務所なら、その場で契約させるようなことはまずしません。
突然話しかけられて舞い上がってしまい、ついつい雰囲気や勢いに押されてしまうかもしれませんが、スカウトマンはそれを狙っています!
冷静ではないときに契約やお金が絡む決断はしないことです。

「あなたは特別」という感じを匂わせる

スカウト詐欺に引っかかりやすい人は、「どちらかというと見た目がいい人」が多いようです。
人から容姿をほめられることが多いため、スカウトされるとすっかりその気になって冷静な判断ができず、だまされてしまうことになるのです。

スカウトされたときの正しい対処法

「あれ、私ってだまされてる?」〜スカウト詐欺編〜

それでは、もし街角でスカウトされたら、どのように対処すればいいのでしょう。

1. まずは名刺をもらう

口でいくらうまいことを言われても、とりあえずは名刺をもらうようにしましょう。
大手プロダクションの名前を出したり、実際は所属していないタレントの名前を出してきたりするスカウトマンもいます。家に帰って調べてみたら、その芸能人は別の大手プロダクションに所属していたことがわかった、というパターンが多くあります。
名刺に書いてある事務所名や住所でネットで検索すれば、他にも名刺をもらった人やスカウト被害にあった人の口コミがすぐに出てきます。万が一、強引な方法で勧誘されて被害にあった場合には、事務所を特定することにもつながります。

2. その場で契約しない

スカウトマンは「カワイイね」などとおだてたり、「すぐにデビューできる」と甘い言葉を使ったり、「あなたじゃなくても他に代わりはいくらでもいる」と焦らせるようなことを言ったりして、正常な判断力を鈍らせる技を心得ています。
どんなにぐいぐい押されても、「一度家に帰って親と相談して考えます」と答えることです。ここで、絶対に電話番号やラインなどの個人情報を教えてはいけません。「名刺にある連絡先にこちらから連絡します」とだけ伝えておきましょう。

3. 事務所には絶対について行かない

事務所に行ってしまうと、そこは相手の城です。しつこく契約するように言われるだけならマシなほうで、暴行を受けたり、強姦させられたりなどの犯罪に巻き込まれる危険性もあります。事務所に来るように迫られたら走って逃げるくらいの心づもりでいましょう。

4. 家に帰ったらインターネットで事務所について調べる

名刺に書かれた事務所名で調べてみると、実際にしっかりした見た目のホームページが現れる場合もあるでしょう。しかし、サイトなどはいくらでもそれらしく作れるものです。
その点、口コミサイトは参考になります。悪質なスカウト事務所の場合、インターネットで他の人も被害を訴えている場合が多いですから、Yahoo!知恵袋などをチェックしてみるようにしましょう。

まとめ

スカウト詐欺のからくりや危険性について理解できましたでしょうか。
ひょっとしたら、学校帰りや東京に遊びに行ったあなたのお子さんも、知らない間にスカウトに声をかけられているかもしれません。