「あれ、私ってだまされてる？」〜怪しいセミナー編〜

「セミナーに行ってみない？」

「セミナー」この単語だけで怪しさを感じる人はいませんか？

講習会という意味なのに、なぜこのようなイメージがついてしまったのでしょう。
セミナーといっても、本当に人生の役に立つビジネスセミナーなどもあると思います。それなのに「自己啓発セミナー」なるものには怪しげなものがあるようです。

そもそも自己啓発とは？

自己啓発とは自己をより高い段階へ上昇させようとすることである。「より高い能力」「より大きい成功」「より充実した生き方」「より優れた人格」などの獲得を目指す。

～wikipedia から引用～

まったくもってネガティブな言葉ではないのですが、怪しいイメージになっているのは、この自己啓発セミナーがさまざまな勧誘目的で使われることが多く、なかには新興宗教のようなものの勧誘の場として利用されていることがあるからです。

「久しぶり～、最近なにしてるの～ご飯でも行こうよ～」

何年も会っていなかった友人からの突然の連絡。久しぶりに会うのが楽しみだ、なんて思いながら会ってみると、

「おいしい話があるんだけどさ、一緒にセミナー行ってみない？　お前も今の自分に満足してないんだろ？」

などと、自己啓発セミナーなるものに誘われて、主催者の講習を数十人で受けた後には個別相談会にも参加させられて……。
気がつけば高額な教材を強引に買わされた上に、次のセミナーの受講費用まで契約させられていた……なんて話もあるそうです。

友人の紹介であるがゆえに怪しいと思っていても断ることができずにセミナーに参加したところ、主催者に言葉巧みに誘導され、大金を支払うハメになってしまうケースが多いのです。

「自分を変えてみよう！」「お金持ちになろう！」「夢をかなえよう！」

怪しさ全開ですが、こんな文句でセミナー主催者が悪徳商法へと引き込んでくることが多くあります。粗悪品や、常軌を逸した価格での販売、クーリングオフに応じないといった、悪質なやり方で無理やり商品を売りつけてくるのです。

こういったセミナーに参加してしまった多くの人が、誘われたら断りづらい性格であったり、自分を変えたいと思っている人だったり、野心の大きい人であったりするため、このような文句に引っかかりやすいのです。

もちろん商材も高額な上、粗悪品、効果のないものであったりするため、自分を変えるための投資だといって意気込んで購入したのにもかかわらず、逆に破滅への道を歩む人も少なからずいるのです。

だまされて金銭を失うだけならまだしも、巧みな話術、マインドコントロールによって、自分自身のすべてをむしり取られることもあります。

X JAPANのToshIさんが自己啓発セミナーなるものに参加し洗脳されてしまったことは有名な話です。人間不信や歌手として自信を失っているときにこのセミナーに行ったところ主催者に出会ってしまい洗脳状態に陥ってしまったとのことです。全盛期のX JAPANを脱退し、何億円もの資産を失い自己破産するまでに至りました。

自己啓発セミナーなるものが怪しい、危険なイメージを持ち始めたのはこのころからでしょう。
新興宗教的なものに近く、洗脳的に信者を勧誘し信じ込ませることで、金銭だけでなく、仕事、人間関係、健康までもむしばんでいくのです。
どのような人でも不安をあおられて、頼る人がいない状況になると、ToshIさんのような状況に陥る可能性があるのです。

他にもこんな詐欺セミナーが…

• 就活に有利になるセミナーが受けられると聞いて行ったところ、英語塾との契約を無理やり結ばされた
• このような資格が役に立ちます、と言われて受けてみたセミナーだが、その資格自体が存在しない架空のものだった
• 起業家セミナーといって連れて行かれたところ軟禁され、契約するまで帰れなかった
• 数回に分けて行われるものとしてセミナー受講料を払ったが、途中でなんの前触れもなく講座が打ち切られた

まとめ

詐欺を目的としたセミナーの主催者は、巧妙な手口で私たちをだましにくるでしょうし、このような詐欺は刑事上でも民事上でも詐欺と断定されることが少なく、泣き寝入りになってしまうことが多いそうです。

ネットで調べるだけで信用するのではなく、しっかりとした知識を持つことが、自分の財産や人間関係を守るために重要なことで、少しでも怪しいと感じたら、そのようなセミナーには参加しないことが一番です。

とはいえ、セミナーには上に挙げたような悪質なものばかりではなく、本当に人生の役に立つような講演があるのも事実です。
市や町の地方自治体や、大学の活動の一環で行っていることもありますし、セミナーを受けることによって利益や資格を手に入れたり、自分の能力を上げている人も実際にいます。

ですので、セミナーを受ける際には、それが信頼のおけるものなのかどうかを見抜く力が必要ですし、自分はだまされない、という過信をしないことが重要です。