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家出・行方調査

日本の行方不明者数の実態

家出・行方調査

日本国内の行方不明者数は年間8万件以上に上ります。
この数字は届出がされた件数だけですから、届出がされていないものも含めるとさらに件数は多くなります。

 

家出・行方調査

内訳を詳しく見てみると、男女別では男性が65%、女性が35%と男性の割合が高く、件数は過去5年間横ばいです。

家出・行方調査

年齢別では、最も多いのが10代の約17,071人(20.8%)、次いで20代の16,005人(19.5%)、30代の10,827人(13.2%)、40代の8,980人(10.9%)からは僅差で70代の8,558人(10.4%)、80代の8,123人(9.9%)、50代、60代と続いています。
割合として最も多いのが10代ですが、平成25年度から年々減少傾向にあります。
一方で、70代以上の行方不明者が全体に占める割合は年々増加傾向にあります。

行方不明者を原因・動機別でみると、疾病関係が18,395人と最も多く、そのうち認知症やその疑いによるものは12,208人と約66%を占めます
次いで家庭関係の16,115人、事業・職業関係の9,382人の順に多くなっています。

 

行方調査の種類

行方不明人の捜索は「人探し」「行方調査」「所在調査」などと呼ばれます。
ここでは「行方調査」と呼びますが、行方調査にも大きく分けて、

①所在調査

②失踪・家出人調査

の2種類があります。

 

所在調査

家出・行方調査

所在調査とは、対象者が居場所を隠しているわけではないが居場所がわからない場合の調査のことです。例えば、

・ 昔の恩師の居場所を知ってお礼が言いたい
・ 住所が変わってしまった昔の恋人にもう一度会いたい
・ 災害で行方不明になった人を探したい

などがあります。
氏名や以前の住所・実家の住所・勤務先・出身校など足がかりとなる情報がわかれば、比較的早く発見できるケースが多いです。

注意点としては、調査内容や依頼人と調査対象者の関係から、事件の可能性があると考えられる場合に、調査自体を断られることがあるということです。
例えば、ストーカーやDVの加害者が被害者女性の居場所を特定するために行う調査などがこれに当たります。
調査が事件につながってしまった場合、依頼人のみならず、調査を引き受けた探偵側も法的責任を問われることがあるからです。
そのため最近では、お金を貸しているなどの法的な利害関係がある場合や、依頼人が対象者の身内である場合の依頼しか受け付けていない探偵事務所も増えてきています。

 

失踪・家出人調査

家出・行方調査

失踪・家出人調査とは、対象者が居場所を隠していたり、見つかりたくないという思いから居場所を転々としたりしている人を探す調査です。

失踪人・家出人ともに、①一般家出人、②特異家出人の2種類に分けられます。

一般家出人とは、「書き置きが残してある」「家出をする前に喧嘩をした」など原因がはっきりしていて、家出人が自分の意思で家を出たケースが相当します。

具体例としては、
・ 高校生の息子と言い合いになって、プイと家を出て行ってしまった
・ 悪い仲間とつるみ始めた子どもが、夏休みにプチ家出をした
・ 夫に不倫の事実を問い詰めたら、不倫相手の元へ行ってしまった
・ お金を貸した友人が行方をくらましてしまった
などがあります。

警察に一般家出人の捜索届を出すと、警察のネットワークに行方不明者として登録されますが、原因がはっきりしていて自分の意思で出て行ったため緊急性は低いとみなされます。
さらに、警察へ提出される捜索願の件数は年間8万件以上に上るため、調査はあまり積極的に行われません

しかし、実は本人は出来心で家出したつもりでも、その間に、例えば10代のお子さんなら窃盗・売春・恐喝などの犯罪に巻き込まれる危険性があるのです。行方不明になっている期間が長くなればなるほど、そういった危険性は高まります。
さらに、一般家出人は行方がわかったとしても家出の原因が解決されないとなかなか帰ってきてはくれませんし、一度帰ってきても繰り返し家出をすることにもつながります。
家出人の捜索と同時に、家庭内の根本的な原因を解決することが欠かせません。
そこで探偵事務所では、家出人発見後の人間関係の改善に向けたアドバイスや相談にも乗ってくれます。

 

特異家出人とは、誘拐・殺人・自殺など事件の可能性のある失踪者を指します。
さらに、痴呆症の老人や幼児など、自分の意思で外出できない人も含まれます。

具体的な例としては、
・ うつ病を患っていた家族が目を離した隙に家を抜け出してしまった
・ 受験に失敗した子どもが思いつめて家を出ていってしまった
・ 目を離した隙に小さい子どもがいなくなった
・ 痴呆の家族が家からいなくなってしまった
などがあります。

警察に捜索届を出した場合、特異家出人は事件や事故・自殺の可能性があることから緊急性が高いとみなされ、すぐさま捜索が行われます。